Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
ここにいると不思議と心が温まる感じがする。


まりあを近くに感じられるからかもしれない。



「京の心を動かしたのはまりあちゃん?」

『あぁ』

「京はまりあちゃんの事、好きだったの?」

『今でも好きだ…誰よりも』



以前の俺ならこんなこと恥ずかしくて口にできなかった。


でも、口に出して言葉にすることの大切さをまりあが教えてくれた。


あいつは俺にいろんな大切な事を教えてくれた。



「ねぇ、京……」



音葉の手が俺の手に重なり、ぎゅっと握られた。


音葉の方に顔を向けると、音葉は真剣な顔をして俺を見ていた。


あまりにもまっすぐな目を向けられているため、逸らすことができなかった。



「私は京が好き」

『……は?』

「初めて京に会った時からずっと好き。一目ぼれだった」

『お前…それ、本気?』

「本気」





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