Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
『まりあちゃん、診察の前にこれを受け取ってもらえるかな?』

「これは?」



小さめの紙袋を引き出しから取り出し、大津先生は私に差し出した。



『たいしたものではないが、高校の入学祝いだよ』

「えっ!?でも…そんな……」

『遠慮はしなくていい。私には娘がいないから、まりあちゃんの事は娘の様に思っているんだよ』



プレゼントよりも、大津先生がそんな風に思っていてくれた事が嬉しかった。


私はプレゼントを受け取りお礼を言った。



「今開けてもいいですか?」

『勿論』



小さめの紙袋の中には小さなピンクの箱が入っていた。


箱を開けると天使の羽根をモチーフにしたゴールドのブレスレットが入っていた。



「可愛いっ!!大切にしますねっ!!大津先生、本当にありがとうございますっ」

『そんなに喜んでもらえて嬉しいよ。まりあちゃんの笑顔が見れて良かった』






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