Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
『お前のその制服、お嬢様学校で有名なとこだろ?』

「さっきからお前お前って失礼!!さっき名前教えたでしょ!?」

『まりあ』

「…よく出来ました」

『年下の癖に生意気なんだよ』



京ちゃんは笑いながら私の頭を軽く小突く。


不覚にも"まりあ"と呼ばれた時にドキッとしてしまった。



「京ちゃんの制服だって有名進学校でしょ?」

『まぁな』

「見かけによらず頭いいんだね」

『まりあも十分失礼な奴だよ』



少し京ちゃんの表情が曇った?


頭がいい学校だし、授業についていくの大変なのかな?



『まりあこそ、そのお嬢様学校って事は頭いいんじゃねぇの?』

「そんな事ないよ、私勉強苦手だし。頭の良さより家柄の方が大事みたいな学校だよ」

『家柄がよくないと入れねぇってこと?』

「実力で入れない人はね。でも実力で入った人もいるよ。奨学生も取ってるしね」



京ちゃんは『ふぅん』と言いながら座っていたブランコの上に立ち、こぎ始めた。






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