Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
1人で寂しくご飯を食べるつもりだったから、昴さんと食べるご飯はとっても楽しくて美味しかった。


昴さんは私の事を優しいと言ってくれたけど、私にしてみれば昴さんの方が優しい人だと思う。


仕事の話をする昴さんの顔は凄くいきいきしていた。


話を聞いていると、私までここで働いている気分になるくらい思いが伝わってくる。


2人で盛り上がっていると、昴さんの携帯が鳴った。



『堀口です。はい、はい、分かりました。直ぐにそちらへ向かいます』



昴さんは電話を切り胸ポケットに携帯を終うと、空のお弁当を片付け始めた。



『ごめんまりあちゃん。呼び出されてしまったからもう行かなきゃ』

「私のことなら気にしないで下さい。一緒に食事が出来て楽しかったです。ありがとうございます」

『僕も楽しかったよ。またここへ来てもいいかな?』

「いつでもいらして下さい。お待ちしてますから」



笑って椅子から立ち上がり、背を向けドアに向かって歩き出した昴さんを呼び止めた。



「お仕事無理なさらないように頑張って下さい。昴先生」

『まりあちゃん…ありがとう』





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