Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
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『最近前に比べて女と遊ばなくなったな』

『…そうかもな』

『何でだよ』

『…さぁな』



早く病院に行ったおかげか、珍しく安静にしていたおかげか、何が良かったのかは分かんねぇけどすっかり体調はよくなった。


元気になれば、いつもなら適当な女と遊びに行ってた。


でも今日は何故だか省吾と久しぶりに2人でぶらついている。



『当ててやろうか?本気の女ができたんだろ?』

『そんなんじゃねぇよ』

『素直じゃねぇ奴』

『お前もだろうが』



省吾に呆れたような顔で見られるのは俺的には腑に落ちない。


お前が言うかって感じだ。



『俺は知らねぇからな』

『何がだよ』

『…この鈍感野郎』

『はぁ!?』



丁度タイミング悪く省吾の乗る電車が来てしまい、省吾は『じゃあな』と言って電車に乗ってしまった。


あいつ何が言いてぇんだよ…。






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