Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
寝たままボーっと白い天井を眺めていると、ドアをノックされ大津先生が入ってきた。


大津先生だけじゃない、お父さんと昴先生も一緒だ。



『まりあちゃん、そのままでいいから少し診せてもらうよ』

「…はい」



大津先生の手が私の顔やお腹、首筋に触れ、丁寧に症状を診ていく。


大津先生の顔は変わらないが、きっと症状は良くない。


自分の体のことは自分がよく分かる。



『今日、外出許可を取っていたね』

「はい」



止めて…それ以上聞きたくない……。


大津先生が今から何を言うのか直ぐに分かった。


どんどん視界がぼやけていく。



『これでは許可は出せ「そんなの嫌ですッッ!!!!」』

『…まりあちゃん?』

「お願いします…ッッそれだけは、嫌ッなんですッッ」



外出したくてたまらないのに、今の私は起き上がることも出来なくて、ベッドに横になったまま泣き叫ぶことしかできなかった。


それが余計に辛さを倍増させた。





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