あなたにおくる唄
「中原和紗(ナカハラカズサ)です。
よろしくお願いします!」
うん、ハッキリ言えた!
これで印象は悪くないはず...。
「じゃあ中原さんはあそこの席に座ってね」
「はい」
担任が指差した、窓側からも廊下側からも
四列目の一番後ろの席に座った。
まずは前の席の人から話しかけてみよう!
と思ったけれど、その席は空っぽだった。
ありゃ。いないや。
じゃ右隣から!
「これからよろし「キーンコーンカーンコーン...」
「これで朝のHRは終わります」
そう告げて担任は教室を出た。
...。
話チャイムで遮られたーーー!
出だしはいまいち。
こんなんで私、やり直せるかな...?