愛を知った時
「本当に怪我が無くて良かったよ」


「ありがとうございます」



本当に優しい人で良かった。。。



「それじゃ」


そう言って歩きだそうとする彼に声をかけた。


「あの…」

「はい??」

不思議そうなサラリーマンの彼。


「…お礼…お礼させて下さい」

「えっ??いいよいいよ!!!」


彼は私に笑顔で言ってくれた。


「いや、私の気が済みません!」


私は真っ直ぐに彼の目を見つめた。




………………





彼は少し考えて



「じゃあ、コーヒー奢ってくれる??」



って、自販機を指差した。



なんとも大人な答えじゃないですか!




私は急いで自販機で缶コーヒ―を買ってベンチに座った。


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