愛を知った時
―ファッションショー―伸編
気にくわない…
非常に気にくわない…
最近、結花ちゃんは彼氏にゾッコンらしい。
俺がいくらアプローチしても、結花ちゃんは気が付きもしない。
実はもうすぐ、ファッションショーが有るんだ。
俺は何とか一緒のチームになったもの、打ち合わせさえもしてもらえない。
『何で俺が…』
自分で言うのもなんだが、俺は自分からコクッたりした事が無い。
人並みに…
いや、そこそこモテル方だと思うんだが…
その俺がアプローチしているのに、結花ちゃんは一向に振り向かない。
で。。。今日もアプローチ中
「結花ちゃん♪今日暇?」
「伸!ごめん、今日は無理なんだ~」
で、あっさり振られる…
俺は不満気に言う。
「又彼氏?」
そんな俺の気持ちとは裏腹に、結花ちゃんは嬉しそうに答えた。
「そうなんだ~迎えに来るから。ショーの打ち合わせ?」
おっ!!珍しく反応有りだな。
「打ち合わせを兼ねたデート♪」
「デートはしません。」
って、はやっ!!!何だよそれ!!
でも、そんな事にはへこたれないかんね!
「でも、打ち合わせはするでしょう~」
俺はニヤッと笑った。
これでどうだ??