愛を知った時
もうすぐショーのリハが始まる。。。
俺は全然気分が乗らなかった。
あれだけ頑張って考えて作ってきたものなのになぁ…
意外と俺は繊細だったんだな…なんて考える
------ドンドンドン
急にドアがノックされる。
「伸、居る??」
俺はイライラしながら答えた。
「誰だよ?こんな時に」
「……ごめん」
入ってきたのはリハーサル中の結花ちゃんだった。
俺はびっくりして、
「結花ちゃん?!リハーサルは??」
「…今…ちょっと良い?」
神妙な感じ…
俺はなるべく普通に接するように努力した。
「…良いよ。そこ座って良いよ」
結花ちゃんは、横のイスに座る。
俺は耐えられなくなり、メイクを始める。
長く沈黙が俺達を包む。
先に沈黙を破ったのは、結花ちゃんだった。
「……昨日の事なんだけど…伸も知っているように」
「…彼氏が居るんでしょ」
「うん。伸の気持ちは嬉しいし、伸の事は良い友達だと思ってるよ。。。でも…」
友達??
俺は本気なんだよ。
出来るんなら奪うつもりなんだよ。
「…でも?俺は、彼氏が居ても奪っちゃうよ。結花ちゃんが、俺の事を少しでも好きになってくれるならね」
「………あの…ご…ごめんなさい」
「………」
「私、香の事…彼氏のこと大好きだし、伸の気持ちに…答えられない」
きた…
俺は固まってしまった。
なるべく普通にしようって決めていたのに…