愛を知った時
―初対面―
私は急いで居酒屋さんに向かった。
香、1人で行かせちゃったけど大丈夫かな…
心配かも…
パパと喧嘩してたらどうしよう。
そう思いながらお店に入る。
お店の奥から笑い声が聞こえる。
私はみんなの声がする方に急いで行った。
「おまたせ~~~」
「結花待ってたわよ~~」とママ
「ゆかぁぁ~~もう来ちゃったのかぁ」
ってパパ大丈夫?!
何だかゆでだこみたいに真っ赤だけど。
「お父さんね、香さんのことが気に入っちゃって、さっきから離さないのよ」
もうパパ恥ずかしいからぁぁ
「香ごめんね~~もう、パパ!!飲み過ぎだから」
「そんな事ないぞ!!パパはしっかりしてるぞ。さあさあ香君、飲みなさい飲みなさい」
「ありがとうございます」
「香、無理して飲まなくていいからね」
そう言って目配せした。
「香君はいい子だな。さすが私の娘…見る目がある」
「当たり前じゃない!!」
香の前で本当に恥ずかしい。
パパは香の方を向き直すと
「で…香君。結婚はいつなんだ?」
私と香は噴出しそうになった。