愛を知った時
そうだ、番号聞かなきゃ!!!

今逃したらもうチャンスがなくなっちゃう。


「俺も学生の頃に戻りたいなぁ~~」


そんなことを言いながら、香さんはチラッと時計を見た。




やばい、もう行っちゃうんだ…




今、頑張らなきゃ、もう会えなくなっちゃうかも……



あ~~~泣きそうに緊張してるし、顔赤いし、涙目だし…





私は覚悟を決めた。





勇気を振り絞って




「香さん……ケータイ…バンゴウ…オシエテクダサイ」



カ…カタコト……!!!



緊張しすぎてカタコトになっちゃった。。。


もう、何してんだよ私ぃぃぃぃ



香さんは一瞬目が点になった後、爆笑しながら


「最近の若者ってカタコトが流行ってるの??」



泣きそうになりながら香さんを見て



「流行ってません!!!」


笑いながら香さんは聞いてきた。


「結花ちゃん赤外線できる?」

「あっ!はい!!!」


私は慌てて携帯を捜す。


画面を開き赤外線受信のボタンを押す。






『受信完了 広瀬 香』






念願の香さんの番号だ♪♪

舞い上がって天国に飛び立ちそうになりながら、しっかりと登録ボタンを押した。

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