愛を知った時
―事故―結花編
「もうすぐ、卒業よ~~早いよね」
「本当だぁ!もう1年経っちゃったんだ。」
私と千夏は時が経つのの速さに驚く。
――結花20歳――
この前、成人式を迎えたばかり。
「香さんとも長いよね」
「そうだね……なんだか家族みたいになっちゃった(笑)」
私と香もなんだかんだ1年半続いている。
あの後、香のご両親とも会った。
本当に温かい方で、私はすぐに打ち解けれたんだ。
だから、両家の両親公認の仲になったのだ。
「いつ帰ってくるの?」
「もうすぐ。卒業式は来るって言ってたよ。」
そう、香は1年間の大阪への赴任を命じられたのだった。
私は行って欲しくなかったけどね。
香曰く
「これは出世に必要なことなんだ。出世できたら給料が上がる。結花と結婚した時に楽できるからさ。」
そう言って、大阪に行ってしまった。
「結花、よく耐えられたね!!私は無理だわ。」
「私も無理だったよ~~長かったし。」
私は、この前のショーで就職先が決まった。
1年前にやった『あれ』と同じことだったんだけど、2年は企業が主に来て作品を見ながらスカウトしていくのだ。
その時に、私の作品を気に入ってくれた企業から、1週間後にデザイナーとしてのオファーがきたのだ。
千夏は、大手のアパレルのメーカーに就職の内定を貰った。
と言うことで、後1ヶ月は遊びたい放題なのだ。