愛を知った時
―――コンコン



結花だ!!



何故かドキドキしてる自分が居る。



早く顔が見たいよ。

「結花!!看護婦さんから聞いてたよ」

「なんか、声かけるの悪くて…勝手に借りたよ」


結花はいつも通りの笑顔で言う。


まるで、会えなかった期間が無かったかのように。


「来て早々にごめんな~それより卒業おめでとう!」

「ありがとう。」

可愛い笑顔で話す結花。

「卒業式どうだった?」

「泣けたよ…不思議な感じ…」

「そっか…」


結花は俺の横に座ると、コンビニの袋からご飯を出して食べ始めた。


そんないつも通りに振舞う結花。


結花は、寂しくなかったのだろうか?


そう思うと、無性に嫉妬してしまう。


俺は結花に


「結花、会いたかったよぉ~~」


そう言ってベッドから身を乗り出してキスをした。




我慢できなかったんだ。




会いたくて…




「な…なに?急に…結花も会いたかったけど…」



結花は目を真ん丸くしている。




―――可愛い




「俺……結花切れになってた…」





今度は、結花が俺を抱きしめる。




俺は、もう一度キスをした。

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