愛を知った時
……………



きっとこのまま帰しても彼女の気が治まらないんだろう。

俺は少し考えて



「じゃあ、コーヒー奢ってくれる??」



と自販機を指差した。


彼女は頷き走って自販機に向かった。

帰って来た彼女は、コーヒーを2本持ちベンチに腰掛けた。

彼女はコーヒーを俺に渡しながら


「本当にありがとうございました」


と言った。


「気にしないで~~」


「あっ!私、結花って言います。お名前聞いても良いですか?」


「あっ、うん」

とは言ったものの…

実は俺、自分の名前が好きじゃない。





香(コウ)




女みたいな名前……





良く昔は冷やかされたのだ。。


考えていたら結花ちゃんは慌てて、


「ごめんなさい、イヤじゃなければで…」


俺は即座に答えた。




「ううん、大丈夫大丈夫。コウです。香るって書いてコウ」

「珍しい漢字!!」

「女みたいでしょ(笑)昔からそれが嫌でね~~」


俺は素直に話してみた。
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