愛を知った時
ドアが開くと、一斉にみんながこっちを向いていた。
結花の背中を支えて声をかけた。
「結花、行くよ。大丈夫?」
そう言って、俺が先に歩き出す。
みんな口々にお祝いの言葉を投げかけてくる。
俺はみんなに笑顔を振りまきながら、結花を気にしていた。
「広瀬様がご到着されました。」
そう司会者の様な人がマイクで言う。
俺は周りに押されて、結花を見失ってしまった。
周りでは、挨拶やお祝いの言葉をかけてくれている。
本当にありがたかった。
俺はなるべく全員にお礼を伝えた。