愛を知った時
やがて壇上に上がってくる結花は、本当に美しかった。


舞台上では、皆さんの温かい拍手をもらう事が出来た。


俺は少し安心して笑顔になる。


結花の背中に手を添えて、結花を見た。



完全に何が起きたか分からない!って顔をしていたな(笑)




その後は、壇上で俺が少し話した後乾杯をした。


俺達は、壇上から降りて皆さんの所を回る。




結花は、矢田さんに任せる事にした。




俺は直属の上司の元に行き、お詫びをした。




「広瀬君、所帯もつと大変だぞ。仕事により専念して稼いでくれたまえ」




そう言うと、大声で笑っていた。




「ありがとうございます」




俺はお辞儀をした。




「君は頑固だからな。そこが広瀬君の良い所なんだがな」





そう言って俺の肩を笑顔でポンと叩いた。



正直、その言葉に泣きそうになった。




俺は、もう一度深々と頭を下げてお礼を言った。


その後も、各地に挨拶に回りをする。


一瞬、チラッと結花を探した。


矢田さんと楽しそうに話してる。




……ちょっと嫉妬。




ってそんな事している場合じゃないんだよな。



俺は一段落すると、2人の元に行った。


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