愛を知った時
遠くの夕日を眺めていたら見覚えのある顔を見つけた。





『まさか……』






視線の先に居たのは、昨日会ったばかりの結花ちゃんだった。



俺は胸が高鳴った。


悟らないように、なるべく普通に話しかけた。



「あれっ、結花ちゃんじゃない??」



結花ちゃんはびっくりしたように俺を見ていた。


「香さん!!!昨日はありがとうございました」


どこまでも律儀な子だ。


「結花ちゃんこんな所で何やってるの?」

「私この近くが学校なんです。今日は友達とケーキ食べてて…」




学校?学生!!!若いハズだ。




「結花ちゃん学生なんだ!!若い!!」


「いや…そんな事は…香さんこそ何やってるんですか?」


「俺は見てのとおり仕事だよ。外回り…あ~~しんどかった」


「そっか。。。大人って大変なんですね」
< 32 / 397 >

この作品をシェア

pagetop