愛を知った時
電車をおりてから私は極力ゆっくり歩いた。


やっぱり帰りたくないんだもん……


香さんは相変わらず優しい。



でもね、歩いてるから確実に近づいてるんだよね。


はぁぁぁ、お家に着いちゃったよ。


私は香さんの袖を引っ張りながら




「……やっぱり帰るのやぁ」



子供みたい、私。



でも、抑えられないよ。





すると








――――ギュッ








香さんは、私を引き寄せ抱きしめた。








「こらこら、大人をからかうもんじゃないよ」











……うそ








なにこの展開は?!
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