愛を知った時
俺は緊張をほぐしたくて話し始めた。

営業してるから、こういう事はお手のもんなんだ。

「結花ちゃんは何を目指してるの?」

「デザイナーとかかな~今被服系の専門に通ってるんです」

「そっか、夢が有っていいね」

「香さんは、夢が無いんですか??」


夢か・・・

そんなの忙しくて忘れていたなぁ~~


「昔は有ったよ~今は仕事しちゃってるしね。強いて言うなら、子供が欲しいくらいかな」

「子供かぁ~結婚されないんですか?」


結花ちゃんは無邪気に聞く。

「まず相手探さなきゃ(笑)」

「えっ??彼女さん居ないんですか?」


驚いている結花ちゃん。

俺って彼女居そうなのか??

「居ないよ~!!仕事忙し過ぎて、振られちゃった(笑)」

「えっ!意外です―」


そうなのだ、入社したてで俺があまりに仕事に没頭しすぎて

…というか余裕が無くてかまってあげられなかった時期があった。


その時に、もうこんなのヤダ!!そう言って振られた。


可哀想な事をしたと思ってる。。。



俺は結花ちゃんにも聞いた。

「結花ちゃんは?モテるっしょ」

「私、居ませんよ~全然モテないし」

「そうなの?!みんな見る目無いんだね」



って………結花ちゃん真っ赤になってる!!!





やっぱり可愛い。。
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