愛を知った時
デザートを食べてからお店を出た。



もちろん俺が、会計を済ませておいた。


「行こうか」


結花ちゃんは???な顔。。。

「お金は…」

「払ったよ~~」

「え~~~~~私がご馳走する予定だったのに!!私払います!!!」


そう言ってお財布を出す。


払わせれる訳無いでしょうに!!


「今度、又コーヒーおごって」


そう言って結花ちゃんをなだめた。



もう帰らせないとな、未成年だしな。。。


って、なんかお兄ちゃんの気持ちになってる(笑)



本当は離したくない。


でも、そんな事をしたら俺の気持ちは止まらなくなる。


俺は心を鬼にして駅まで歩いていた。

「結花ちゃん何線?」

「……………」

「どうしたの?気分悪いの?」


お酒飲ませてないよな?!

結花ちゃんは首を横に振った。


涙をこぼしはじめる結花ちゃん。。。


なんかまずい事言ったか??

どっか痛いのかな?

俺は頭をフル回転させたが…情けないことに分からない。

「結花ちゃん??どうしたの??」

「…………な…い」

「ん?」


結花ちゃんはは涙を溜めて



「……帰りたくない」


と言った。



俺は予想外の言葉にビックリした。




でも、嬉しかった。。。




可愛くて可愛くて、抱しめたいのを我慢するので精一杯だった。



―――よしよし



と、頭をなでながら


「結花ちゃんは甘えん坊さんだな~~よし、兄ちゃんが送ってあげるからね」

「……でもやっぱり悪いから…」

「大丈夫だよ。結花ちゃんどこに住んでるの?」


結花ちゃんは家の駅名を言うと、何てこと無い。


意外と家から近いのだ。


「なぁんだ、近いじゃん!」


そう、俺の駅と結花ちゃんの駅は2駅違うだけだったのだ。
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