愛を知った時
空はかなり赤みがかってきている。


「私夕日好きなんです。海も。」


結花ちゃんが話し始める。

潮風が心地よかった。


「結花ちゃんは本当に素直だよね」

「そうですか??よくボーっとしてるって言われるけど…」

「アハハハ、そうとも言うかも!!!」

「ヒドい!言うんじゃなかった。」


そう言って俺の肩をバシバシ叩く。


「そんな結花ちゃんも可愛いよ」

「!!!!……そんな事…言って……からかわないで下さい」


結花ちゃんは真っ赤になってしまう。


「からかって無いよ」

「……妹みたいだから……でしょ?」

「………結花ちゃん…」



俺は結花ちゃんを真っ直ぐ見る。


結花ちゃんは、よく俺の理性が飛んでしまいそうになる事を、平気で言ってしまう。




落ち着け。。。




「お腹すいたでしょ?ご飯食べに行こうか」

「へぇ??はぁ…」


超拍子抜けした顔の結花ちゃん。


バイクで山下公園近くのレストランに行った。


生パスタが美味しいイタリアンのお店。

「美味しいぃぃ!!!」

「良かった、喜んでもらえて」

「さすがですね!!」

「一応大人だからね(笑)」


そう言った自分に凹む。。。


結花ちゃんから見たら、おっさんなんだもんなぁ・・・


結花ちゃんもなんか静かになってしまってる。

「結花ちゃん??」

「はいっ!」

「又、何か考えてたでしょ」

「……はい、バレました?」

「言ってごらん」

「いや、いいです」

そうやってまた、気を使うのだ。


俺には何でも話して欲しいのに。


「良くないよ、ほら話して」


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