愛を知った時
「そんなの少なすぎ。」


そう言って再度手に握らせようとする。


全く!!頑固だなぁぁ

「もう、結花ちゃんは頑固だなぁ」

そう言うと結花ちゃんの手を引っ張った。


結花ちゃんは予想外の事に、バランスを崩し俺の腕にしがみつく形になった。


「ご…ごめんなさい!!」



「頑固な結花ちゃんには体で払って貰います」



「えっ?!」


結花ちゃんパニック。


俺は笑いながら


「バイクまでこうさせて」

そう言って改めて手を取った。


きょとん顔の結花ちゃん。




本当はこのまま抱しめたいんだよ。。。




俺達は、無言のままバイクまで歩いた。





心臓が手に有るみたいで、とても敏感になっている。




繋いだ手からをずっと感じていたい。



気持ちが全て手を伝わってしまいそう。



バイクに着くと


「はい、かぶって」


とメットを渡した。。。



「家まで送るよ」



今日の結花ちゃんは首を縦に振り『うん』と意思を示した。



内心、少しがっかりしてしまう。。



俺は、もっと一緒に居たいのにな。


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