夏の約束。
「羽美、空見てみ」
あたしが色々考えていると、蒼がそう言った
空…?
「あ!!」
声と同時に見上げる
そこには、満点の星空
「すごい!あたしのとこじゃ、なかなか見れないよ」
「だろ?羽美に見せたかった。ねっころがった方が、よく見えるんじゃね?」
「うん!」
あたしは蒼とあえて距離をおいた
「何でそんな離れるわけ?」
「別にぃ?」
言えるわけないじゃん…
近ければ近いほど意識しちゃって、
ツラくなるから
「…」
突然無言になる
あたし、帰る前に蒼に言わなきゃいけない
「あの…さ」
先に沈黙を破ったあたし
「ん?」
「あたしね…」