365日
水玉模様
青空とビンタと
真っ青な空と真っ白な入道雲
そして留まることを知らない
―俺の日焼け止めの混じる汗
2004年6月1日 火曜日
「…アイス食いてぇな~…」
そんな事を考えながら、俺は
持ってくるよう担任に頼まれ
たプリントの山を抱え、4階
まで続く階段を登っていた。
【岡田 純平】―高校2年
勉強が出来ないという訳では
ないが、出来ることもない。
スポーツが特別出来ない訳で
もないが、出来る事もない。
学校1のモテ男という訳でも
ないが、モテない事もない。
とにかく中途半端な人間で、
他の男と同じく、夏休みを控
え、彼女がいない事に焦りを
感じている今日このごろ。
「は~…。まじしんどいし」
ふと、天井の窓を見上げれば
限りなく広がっている、
青い空、そして白い入道雲。
耳に絶え間なく響くのは、
バットが奏でる、金属音。
何かのドラマか漫画のような
6月初めの昼下がり。
―俺は君に出会ってしまった