狂愛

その足音はだんだん大きくなって、


こっち近づいてきているのが痛いくらいに分かった。


うそ・・・


もう、きたの?


嫌だ・・・


捕まりたくない!!


わたしは、完全に固まっていた体を無理矢理に叩き起こし走った


「っ!?おぃ!!」


後ろの方で聞こえた声に恐怖で泣きそうになりながらも、


必死に走った。


男が追っかけてくるのが気配で分かり


もっとスピードを上げようよした瞬間


視界の隅に久しぶりに見たあの人がいた


そう、白い仮面をした



あの道化師が




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