戦場派遣
「命令には逆らうな。早く着替えろ。」


男はそう言い残し部屋を出ていった。

「…なんだよクソっ。口の中切れちったよ。」

杉山は渋々、迷彩服に着替え始めた。


着替えが終わり部屋を出ると、椅子に男が腰かけていた。


「次逆らったら容赦しないからな。」

男は杉山を睨みつけた。

「もう出発するぞ。まず、本部に戻らないといけないからな。いくぞ。」

「あの、意味がわからないんですけど…。」

男は杉山を睨み、舌打ちをした。

「二度も言わせるな。いいか、いまから本部に…。」

「あ、いや、そうじゃなくて。なんすか?本部って?」

「我が軍の第二軍事本部だ。」

「…。」

杉山は頭がパニックになっていた。


なんだ?軍事本部って?
この男は正気か?
ただの軍人マニアじゃないのか?コスプレ好きじゃないのか?

杉山の頭では理解できなかった。

「おまえ、派遣されてきたんだろ?この戦場に。」


「はぁ?戦場?」


杉山は唖然とした。
派遣で仕事にきたはずが、なぜか戦場にいた。


杉山はポケットから携帯を取り出した。
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