戦場派遣
第二章 派遣先は森の中
ピピピピッ ピピピピッ

セットしておいたアラームが鳴り響いた。


「…ん、もう朝か…。」

杉山は布団の中から手を伸ばし、アラームを止めた。

枕元に置いてあるリモコンを取り、テレビの電源を入れた。


「次のニュースです。冷凍餃子薬物混入についてですが、中国政府の見解では…。」

テレビの中では、アナウンサーが淡々とニュースを読み上げていた。

「…俺には関係ないニュースだな。」

杉山は布団から起き上がり、出発の準備を始めた。

中学生の時に使っていたスポーツバッグを押し入れから取りだし、中に荷物を詰めていった。


「パスポートよし。携帯の充電器よし。あ、携帯の説明書も持っていこう。」

杉山は先日購入したばかりの携帯の説明書も詰め込んだ。

ボロボロの靴を履き、自転車の前のカゴにバッグを乗っけた。

いつもと同じように支店まで自転車で向かった。
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