吸血男子
「こんな時間に何の用?」


 もう11時過ぎ。



「…時哉の正体知ってんの? お前…」

「…え?」




 …っていうことは…陸君も知ってるってこと?




「あいつが人間じゃねぇのは昔から知ってる。幼馴染だし」

「そっか…」

「あ、俺は人間だからな。安心して嫁に来い」

「いかない」




 ごめん。




 私が人間じゃないや。






「あいつから美梨亜の事情はすべて聞いた」

「え!?」





 私が魔女ってことも知ってるの?




 そう聞きたいけど…カマかけられてるかもしれないし…。





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