吸血男子
 あ。



 今思えば……朝…。




 海斗君何か熱かった。鼓動速かった。




 いつも私なんかより余裕で…私が抱きついたくらいじゃなんともないような顔をしてた海斗君。





 今日も私が抱きついたくらいで鼓動が速くなるわけないよ。





 ヴァンパイアだって熱出るよ…。






「陸君!! ありがとッ!! もうここでいいから」

「無理、家まで送る」

「もうマンション見えてるし…」

「じゃあなおさら送る」





 下ろしてくれない陸君は家まで付いてきた。




「ちゃんと寝てるから…もうここでいい」



 マンションのロビーまで来てそう言う。





「部屋の中まで送るし」

「もー…」



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