吸血男子
 *美梨亜side*





 ―――――バリバリバリッ!!! バァァァン!!




「…き、…きゃぁぁぁぁああ!!!」





 かッ…雷…!?





 食べていたゼリーを吹っ飛ばして限界まで魔力を放つ。







 家中が私の魔力に耐え切れなくなり、ミシミシと音を立てる。







 熱でも魔力だそうと思えば出せることがわかった。






 家の物が宙に舞う。





「…もう……鳴ってない?」




 ゆっくりと塞いでいた耳を開ける。





「うわ……」




 寝室はめちゃくちゃ。




 本棚に綺麗にしまってあった本はそこらじゅうにばらまかれていて、私の育てた花を生けてある花瓶は割れている。




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