吸血男子
「へぇ…?」


 不服そうにこっちを見てる海斗君は立ち上がると私の頭を触った。





「ん、熱平気?」

「う、うん!! 全然大丈夫」

「まぁ寝てろ。俺は陸から飯もらってくるから」

「うん」




 にこっと笑うと部屋を出ていった海斗君。





 …はぁ……。





 雷が怖い魔女とかありえないもんね。





 絶対ばれたくない。




 魔力が戻ってない状態でふらふらと立ち歩きものをしまう。




 ばらばらに落ちてる本を取るのさえ関節が痛くて上手く進まない。





「あッ、おい!!!」

「へ!?」



 いつも出さないような声をだした海斗君。






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