吸血男子
「…ッ」

「あ、やべ…熱あるんだっけ…」

「…い、一応……」




 急いで首筋から顔を離した海斗君。




 首筋からは血が流れてきた。






「勿体ねぇ…」



 そう言うとペロッと舐めた海斗君。




「うわぁ」

「いまさら照れんなよ♪」

「陸君いるんだから!!」





 唖然とした顔の陸君を見る。




「…海斗は吸血鬼?」

「そう、ヴァンパイア」

「俺…人妻な上に人間じゃねぇ奴に恋してたわけだよなぁ…」





 ブツブツとそういう陸君は悲しそう。




「俺らはそうやって人間じゃねぇとか言われるの好きじゃない」

「あ、わりぃ…」



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