吸血男子
「行くわよ」


 シュンとした顔で雪乃に黙ってついて行く霧君。





 いつまでたっても頭が上がらないみたいだね~。






 廊下をぞろぞろと美男美女集団で歩く。




 私以外だけど。




 視線が鋭い……。





「ねぇ、美梨亜は魔界育ちなんでしょ?」


 雪乃が私の隣に来てそう聞いた。



「小学校卒業してからこっちに来たよ」




 私は魔女小学校に通ってて、その隣にあるヴァンパイアが通う小学校に海斗君が通ってた。




 2人で登下校してた記憶がある。




「雪乃は?」

「私はおじいちゃんちが魔界だから年に1回くらいの間隔で遊びに行ってたわ」

「おじいちゃんは雪男?」

「そうよ。とにかく大きいの!!」




 私…いま考えると何も雪乃のコト知らなかったんだ。




 最近雪女って知ったし。




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