吸血男子
「ど…どうしたんだい……?」



 私たちも中に入って行くと一瞬焦った顔をした石田先生。




「先生? 今何か隠しました?」


 海斗君が先生の後ろを指さす。





「いッ…嫌? 何も……」




 絶対あやしいでしょ(笑)





「うっわぁ…俺ここやべぇよ……」



 霧君がぼそっとそう言うと教室から出ていった。




「え?」



 魔力はたしかに強いけど…何がヤバいのかな?




「先生、後ろ向いて下さい」



 海斗君が無理矢理後ろ向かせた。




「…尻尾……?」



 黒い悪魔みたいな尻尾。



「何だ、雑魚じゃねぇか」



 フッと笑った海斗君は先生の口元を近くにあったガムテープでとめた。




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