吸血男子
「この種類の雑魚は口からニンニク臭に似た液出すから」

「……!?!?」



 なんでそんなことを知ってる? と言うような驚いた顔でこっちを見つめてる先生。






「尻尾が出るのも当然だよな。ここ魔力強すぎるから本来の姿に戻るみてぇだ」

「あ……だから霧君も」




 きっと先生の前で耳としっぽをだすとまずいと思ったんだ。




「俺も夜見たいに牙生えてきた」




 ニッと笑った海斗君にはいつも夜に見る牙が生えている。




「石田センセ。俺ね、ヴァンパイアなんだけど、秘密にしてくれるよな?」

「……」




 雑魚の悪魔にヴァンパイアは刺激が強すぎるようで顔が真っ青。





「ヴァンパイア族の長の息子だから」

「私は雪山を治めるゆき男の娘よ」



 雪乃までそう言い始めた。






< 188 / 378 >

この作品をシェア

pagetop