吸血男子
「…待ッ…いぃッ!!!???」




 背中に激痛が走った。




 なんだよ!!!!



 こんなときに!!





 思わずしゃがみこんでしまい、女を見失った。






 血…見られたか?




 牙見られたか?





「海斗!? どうした?」


 俺の後から追いかけてきた霧が隣でしゃがみ込む。





「なんでもねぇ…」





 何事もなかったようにスッと立ちあがって教室に戻った。




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