吸血男子
「お疲れ様ぁ」


 寝起きか、っていうくらいのふにゃっとした顔で言う。



「寝てた?」

「んー…ちょっと」




 相変わらず背中は痛い。



 美梨亜にはマジで心配かけたくない。



 今も平然とした顔で美梨亜と喋る。





「…でねッ、雪乃が」

「うん」

「……海斗君、体調悪い?」

「え?」

「何か変。落ち着きないし…顔色も良くないし…魔力もおかしいよ。血いる?」




 なんでバレてるわけ?



 意味わかんね。




 普段抜けてるのにこういうときだけ鋭い。





「大丈夫」

「……そっか」



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