吸血男子
 そのときは姉妹とかの血を毎年クリスマスに送らないと日付けが変わった瞬間、滅亡すると言われている。



 まさか本当に突然変異が起こるとは思っていなかったが。





 それに美梨亜は行かなきゃならなかったのか……。





 その突然変異で生まれた子は世間にはあまりさらさないほうがいいのかもな。






「お姉ちゃん、儀式終わると、疲れる」

「ゆっくり休ませるよ」



 そういうと一瞬笑ったように見えた。





「いつまで二人で喋ってんのー?」

「もう行く」

「うっしゃ」

「あ?」

「なんでもねぇよ。早く行け」




 あっちに行けと言うような顔で見られる。



「おー。じゃあまた夜なー」

「おう」




 そう言って公園から出た。




 美梨亜妹の耳には陸があげたであろう紫のピアスが付けてあった。





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