吸血男子
 思った通り、美梨亜は手をつなぎたいらしく、手をこっちに伸ばそうとしている。



「かっ、海斗君」

「あ?」



 霧と氷咲は先に歩いて行ってしまった。




「手…繋いでもいい?」



 うわ、超可愛い……。






 顔真っ赤にして俺に目だけ向ける美梨亜。





「ヤダ」



 ちょっと意地悪してみる。




「えぇ……手、洗ってこればいい…?」

「ぶっ(笑)」

「え!?」



 ガバっとこっちを見た美梨亜。



「嘘。冗談だから、繋ぐ?」

「う…うん///」




 俺は美梨亜の手を取って指をからめる。



 美梨亜の少し冷たい手が俺の熱を奪っていく。





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