吸血男子
「海斗君の手、温かい…」

「美梨亜、冷え性?」

「そうだよ~…足なんかひんやりどころじゃないの」




 なんてくだらない話しをしながら、学校に行った。




 生徒会室に入るとすでに扉を開けた形跡があり、誰かが通った後だと分かる。




 残りの扉を開くと同時に、陸と美鈴。


「あ、お姉ちゃん…」

「美鈴!? どうして」

「陸さん、すごく優しい人…お付き合い…してる」

「そうなんだぁー」




 俺の腕にしがみつきながら嬉しそうに笑った美梨亜。




「陸君、妹をよろしくね?」

「あぁ…」




 少し前まで美梨亜が好きだった陸にとって、美梨亜に応援されるってどうなんだろうな。



 本人は苦笑いだけど、美梨亜と美鈴は嬉しそうだし…。





 俺らは4人で魔界への扉を通り宴会場に向かった。





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