吸血男子
「どうしたら機嫌直る…?」

「怒ってねぇって」




 絶対怒ってるよ…。



 海斗君は私の料理にケチつけたことはそこまでない。



 ちょっとはあるけど…。





「なんでもするから!!」

「なんでも…?」




 ニヤッと笑った気がした。




 ヤバ…余計なこと言っちゃったかも。





「じゃあ美梨亜からキスな」

「…またですか。つか、怒ってないんじゃないの?」

「あぁ。怒ってないけど?」

「じゃあいいでしょ。やらなくて」



 そういうとフッと勝ち誇ったように笑った海斗君。


「怒ってないって言ってんのになんでもするから!!って言ったのは美梨亜だけど?」





 ……失態。




 熱いキスをさせられた。




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