吸血男子
 こういう時間が好きだ。


 傲慢かもしれないけど、この時間が海斗君の一番近い存在が私と実感できる。





「悩み事あったら言えよ?」

「うん」



 海斗君の肩に全体重をかけて支えてもらう。



 安心できる。



 海斗君だから。





「あ…海斗君寝ちゃった…」



 テレビをそっと消して近くにあったブランケットをかけてあげる。




「疲れてたのかな」





 …悩み事があるのは海斗君なんじゃないの?




 そんなことが頭をよぎった。




< 286 / 378 >

この作品をシェア

pagetop