吸血男子
「もう…1カ月たったよ…?」

「はぁ!?」



 い、1カ月?



 俺そんな寝てたのか…。




「なんで『禁』なんて使うの? 自分の身は自分で守るよ?」



 いまだに泣いてる美梨亜の頭を撫でる。




「そっか…ごめんな? 余計なことして」

「気持ちは嬉しいの。西野君から守ろうとしてくれたんだよね?」

「あぁ…西野は?」

「もう発ったよ」




 逆に俺は美梨亜を1カ月も悲しませてしまったんだ。




 ごめんな…?




「…何もされてねぇ?」

「されそうになったら太陽の力を使って眼つぶしして逃げた」

「美梨亜らしいな」



 俺が心配するような必要はなかったんだ。




 美梨亜は俺が思ってるより強いのかもしれない。




「1か月分のキスしよっか」



 有無を言わさず美梨亜を抱っこして俺の前に座らせてキスをした。




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