吸血男子
それからの海斗君は本当にすごかった。



 掃除なんてとんでもなかった…。





「わぁ!! バカ!! 座ってろ!!」



 普段からあまり大声出さないはずなのに最近声が大きい。




「俺も同じ大学だったらいいのに…」



 毎日のように聞くセリフ。




 でも陸君を頼りにしてる海斗君は毎朝、私たちの家まで陸君を迎えに来させる。




「なぁ…俺ってお前らのなんだよ(笑)」



 海斗君に聞く陸君。




 …だよね~…本当謝りたい。




「海斗君は過保護すぎるんだよ」

「んなことねぇ!!」

「はいはい…行ってきます」



 海斗君にコーヒーを1杯だけ入れて家を出た。




「美梨亜も大変だな…」

「本当だよ…学校では陸君と付き合ってると思われてるし」



< 346 / 378 >

この作品をシェア

pagetop