吸血男子
「じゃあ今日は俺ら2人で飯食うから…相沢さんと食え」


 陸君にそう言われて二人で食堂に行った。




「ねぇ、本当は誰が美梨亜の彼氏なの?」

「嫌…だから本当に彼氏はいないの!!」

「マジで? じゃあその指輪は? 誰にも言わないよ~」



 まぁ…凛なら大丈夫だよね。



 数時間一緒にいた私ならわかる!!





 さすがにモンスターだってことは言えないけど?




 明らかに人間だし。





「んとねー…私実は『~~♪♪~』」

「た、タイミング悪ッ!!」


 私のケータイが軽快なリズムで鳴りだした。





「あ、噂をすれば…っていうより、しようとすればかな?」

「実はの続きの人か!!」



 私はごめんね~と謝りながら通話ボタンを押した。




「もしもし?」

『あ、美梨亜?』


 大好きな優しい声が聞こえる。


「どうしたの?」

『今日さ、帰りに迎えに行くな。時間あるし』

「え」

『んだよ~…文句ある?』

「い、いいけど……」


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