吸血男子
 視線を送っていると海斗君じゃない人の視線が返ってきた。



「あー…凛の彼氏さん?」


 そばに駆け寄ってきた。




「どうも。海斗ならあの中」


 そう言われた。
 

 私が思っていた通り、海斗君はあの中みたいだ。





「行ってくるね」

「子供は危ないんじゃないかな…?」



 さっきまで話してた男の人たちがそういう。





 私には聞こえず、そのまま進んだ。




「海斗君~」



 私が呼んでも周りの人たちの声でかき消されているようだ。




 その時、海斗君と目線があう。




「は!?」


 一瞬、目を見開いた海斗君のおかげで周りの声が止んだ。




「あ、海斗君~」

「美梨亜!?」



< 371 / 378 >

この作品をシェア

pagetop