吸血男子
 私の前に霧のような白いものが四方から集まってきた。





 少しずつ何かの形になって行く。






『…本当に見えているか?』

「……はっきりと…」






 信じられない。






 目の前には私と同じ人型のモンスターらしき人物が立ってる。






 私より年下に見える。





 むしろ…少年のような。






「あなた…いくつ?」

『425だ』

「……本当に?」




 顔には似合わない低い声。



 モンスターではよくあることなんだろうけど…小さいころから人間界に住んでる私は見慣れない。



< 52 / 378 >

この作品をシェア

pagetop