吸血男子
『腹は減ってないか?』

「…え?」

『朝食にしよう』




 パチンッと指を鳴らしたスカルゴーストの前に大きな長いテーブルにのった豪華な食事が現れた。




『座れ』




 小走りをして椅子に座ったスカルゴーストはもうひとつの椅子を指さしてそう言った。





「…ぅ、うん…」




 何がしたいの?





 さっきより少しわくわくしたような子供みたいな表情を見せるスカルゴーストはおいしそうに朝食を食べている。





 主食、人じゃないの…?




 普通にパンとベーコンエッグとかなんだけど…。





『食わないのか? 毒など入れてないぞ』




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