吸血男子
 そのチャンスはすぐに来た。



「ねー、美梨亜ちゃん!! 今日の放課後一緒に遊びに行かない?」

「んー…あ、じゃあ時哉君も一緒にいい?」

「時哉? いいよ」



 二カッと笑ったのは草野君。



 あの赤茶色の髪の子ね。







 *放課後*



「ここ、すっごい高設定なんだ」

「へぇ…」



 連れてこられたのはゲームセンター。






 来たことなかったんだよね…実は。




「ゲームセンターって何があるの?」

「…は?」

「え、変なコト言った?」

「…い、いや…初めて?」

「うん」




 尊敬のまなざしで見られてる気がする。



 …え、どうしたの。





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